Wednesday, April 6, 2011

三の巻き(1)

3-11-2011に大地震と津波が東北地方東海岸を襲った。2万人以上の人が災害で死んだ上に、福島第一原発の原子炉が破壊され、冷却機能を失って、大量の放射性物質が世界中にばらまかれた。それから3週間余りが経った今も事態は収束にはほど遠い。
地震の後から、気持ちが落ち着かず、研究活動に集中できないでいる。誰でもそうだろう。崩れ行く日本という国家にとどめを指す災害だと思った。
喰って行けなくなったら、日本に帰れば良い、そういう気持ちもあったからこそ、グラントの切れ目が職の切れ目となるようなリスクの高い専業研究者でメシを喰ってきた。その不安定な立場は何年経っても変らない。
この災害で、その安心の拠り所であった「日本に帰ればなんとかなる」という命綱をブツッと切られた、そんな気がした。これからは足を踏み外したら、ひょっとしたら本当に終わりかもしれない。
 実はそれどころではないかも知れない。放射能は日本を広く多い、農作物、近海魚は放射線のために出荷停止となった。外国は日本からの輸出を停止した。下請けに依存する大企業も軒並み影響を受けた。食料自給率が低く、食料を外国に依存してきた日本は、貧乏になって、食料も買えず、かといって、放射能にまみれた耕作地で自給率を上げることも難しくなった。大量の失業者が出て、食料危機が起こり、東北の経済と土地は壊滅することになるだろう。つまり、日本そのものが一気に沈没して消滅してしまう可能性さえでてきた、と思う。

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